2008年11月24日

プロ棋士の脳

久しぶりの更新になりました。
すっかり寒くなって、もう冬ですね。

昨日はこちらのイベントに行ってきました。
「サイエンスアゴラ」
http://scienceportal.jp/scienceagora/agora2008/

「将棋棋士の『直観思考』を科学する!」という題でシンポジウムがありました。これは理化学研究所(理研)と将棋連盟が協力してやっている、将棋とプロ棋士を素材にした脳科学の研究の中間報告会ということです。
プロ棋士が将棋の指し手を決めるとき、そのほとんどが直観だといわれています。
「第一感」とか「ひと目」という表現がよく使われますが、指し手を読むのはその直観が正しいかどうかを検証している作業なんだそうです。
そこで、プロ棋士やアマチュアの初級者〜高段者に様々な将棋の局面を考えてもらい、そのときの脳波などを測定して、一般の人とプロ棋士の違いや、人間の直観についての研究をしているんだそうです。

プロ棋士とアマチュアでは将棋を考える際に働く脳の部位が違うなど、なかなかおもしろい話が聴けました。
まだ中間報告ということで、これから研究が進めばもっとおもしろい発見がたくさん出てきそうで楽しみです。

シンポジウムの後は、少し時間があったので、サイエンスアゴラの会場を見て回りました。
様々なテーマでパネルなどが展示されていて、ブースに行けば専門家の話を聞けるようになっています。
宇宙エレベータや体内時計の話から、科学に関して市民と交流や議論をするための能力開発プログラムなど、こちらもなかなか楽しめました。


ここに行って感じたことですが、理系の方が文系よりも情報を発信しようとする意欲が強いような気がしました。
ただ、もうちょっと工夫する余地があるんだろうなとも思いましたが。
本来ならこういう場に文系の人間が参加するべきなんでしょう。

文系も理系も、同じ学問という体系の中の分野に過ぎませんが、大雑把にわけてしまえば、知識や技術の蓄積の比重が大きいのが理系で、知識や技術に意味づけをする比重が大きいのが文系だと私は考えています。

脳の部位の働きが違う、と言われても正直ピンと来ないものがあります。それだけでは、何ら意味を持たない、単なる事実に過ぎません。
もちろん、中間報告会ですし、それにもかかわらず理研の研究者の方たちからは、そこにどんな意味があるのかということをできる限り伝えたいという気持ちが伝わってきました。
しかし、それは文系こそが得意とする分野であって、本来なら文系の専門化がプロジェクトに参加しているべきなのです。
将棋連盟は、将棋という文化のプロ集団ですが、決して学問の研究者ではありません。
将棋連盟が素材を提供し、理研がデータを計測し、文系が加わって意味づけをするのが理想の姿ではないかなと思いました。


というわけで、もっと文系と理系の交流が進めばおもしろいんじゃないかなと。
文系と理系の若手の研究者で、合コンでもしてみてはいかがです?(笑)
posted by さがみ at 11:38| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
金沢は最近、大荒れでみぞれが降り続く日々です。
今、雨の中、金沢に車で向かっている途中です。
なんかキヤノンボールっぽい。

お元気ですか?

昨日は東京にいましたが、疲れたので帰りました。
また、いずれか会える時もあるかと思います。
その際はよろしくお願いします。

Posted by せ at 2008年11月24日 20:57
〉「せ」さん

機会を見つけて金沢に遊びに行きたいですね。
そのときはよろしくお願いします。
Posted by さがみ at 2008年11月25日 19:55
あんまり関係ないけど、将棋は文系脳でも強くなれるときいたことがあります。
Posted by 雨晴らし at 2008年11月29日 11:14
〉雨晴らしさん

そうですねえ、どうなんでしょうね。
実感としては、文系理系というのはあんまり関係がないと思います。

そもそも、文系と理系の違いは何かというところが難しくて困ってしまうのですが、そこはおいといて…(苦笑)。
むしろ、雨晴らしさんがどう考えているのか、聞きたいくらいです。

将棋は、理詰めで考える部分と、漠然としたイメージ(見た目の印象とか雰囲気とかでしょうか…)で考える部分があって、後者の方が大きな比重を占めていると思います。
しらみ潰しに指し手を考えるのは、最後の王様を取れるかどうか、というところだけで、あとはほとんどあやふやな状態で指してます。

麻雀なんかは確率のゲームですから、確率を考えるのが苦手な人はあまり強くなれないかもしれませんね。
理系の技術を必要としないという意味では、将棋は文系でも強くなれると言えるのでしょう。

ちなみに将棋は、考える力よりも、知識や慣れの方が重要で、強くなるためにきちんと勉強すれば、誰でもある程度まで(アマ4段程度)は強くなれます。
好きで続けていけるかどうか、結局はそこが大事なんですね。
Posted by さがみ at 2008年11月30日 00:02
知識や慣れのほうが重要ってところは魅力ですよね。いま職場に将棋部の人がいてよく話ますが、ほんとにそういうものみたいですね。
Posted by 雨晴らし at 2008年12月04日 22:16
>雨晴らしさん

先日はお祝いに行けず残念でした。
きっと盛り上がったんでしょうねえ。
いつか機会があったら、何かさせていただく、
かもしれません。憶えていたら、ですが(笑)。
Posted by さがみ at 2008年12月16日 01:00
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